2月 3, 2012
2011年3月に発生した東日本大震災からの復旧後初めてのT2K実験によるニュートリノ事象が、スーパーカミオカンデ(T2K実験の後置検出器)で2012年1月26日に観測されました。上の図のイベントディスプレイに表示された事象がそれに当たり、ミューオンによって作られたチェレンコフリングが図の中央に見られます。このミューオンは、T2K実験で生成したニュートリノビーム中のミューニュートリノが、スーパーカミオカンデ検出器の水分子に含まれる酸素原子核中の中性子または陽子と反応して生成されたと考えられます。また、この事象を観測できたことは、2012年3月に予定されているT2K実験のデータ収集再開に向けて、さらに大きな一歩になります。
このイベントディスプレイを提供していただいた、東京大学宇宙線研究所神岡宇宙素粒子研究施設の皆様に感謝いたします。