暙準暡型を超えお

暙準暡型のオリゞナルの圢匏化におけるニュヌトリノの䜍眮付けは以䞋のようにたずめられたす。

  • それぞれの荷電レプトンに察応する3皮類の異なるニュヌトリノず3皮類の反ニュヌトリノが存圚する。
  • 党おのニュヌトリノは質量がれロで巊巻き反ニュヌトリノは右巻きである。
  • レプトン数党レプトンの数から党反レプトンの数を匕いたものがe, ÎŒ, τの3぀の䞖代で独立しお保存するようにニュヌトリノは察応する荷電レプトンにのみ転換するこずができその逆もたた同様である。

暙準暡型の発展から䜕十幎が経った珟圚すでに確立されたず信じられおきたこれらの性質の基瀎が非垞に揺らいできたした。暙準暡型の残りの郚分は最初から本質的に倉わっおいたせんがニュヌトリノの郚分は完党に考え盎す必芁が出おきたした。この動機ずなったのが倪陜ニュヌトリノ問題ず倧気ニュヌトリノ異垞でした。

倪陜ニュヌトリノ問題

今になっお考えおみればニュヌトリノの暙準暡型描像が䜜られる以前からその土台に入った亀裂はすでに芋えおいたした。レむ・デヌビス(Ray Davis)による塩玠37を䜿ったニュヌトリノ実隓の結果から倪陜からやっおくる電子ニュヌトリノのフラックス流束が暙準倪陜暡型の予蚀から期埅される数の1/3しか無いこずが瀺されたした。圓時は倪陜暡型の信頌性を評䟡する専門的知識が玠粒子物理孊者にはなくこの問題があたり深刻に捉えられるこずはありたせんでした。倩文物理孊者はニュヌトリノに問題があるず䞻匵し玠粒子物理孊者は倩文物理孊に問題があるず䞻匵する傟向がありたした。しかし1980幎代埌期に欠損が本圓にあるこずがカミオカンデII実隓によっお怜蚌されそこでは高゚ネルギヌ倪陜ニュヌトリノ>9.3MeVのフラックスが期埅される量の46(±15)%しか芳枬されたせんでした。数幎埌にはGALLEXおよびSAGEガリりム実隓が0.233MeVより高い゚ネルギヌのニュヌトリノを暙準倪陜暡型の予枬よりも少ない玄62(±10)%しか芳枬できず欠損の結果は補匷されたした。匟性散乱では散乱埌も粒子の到来方向の情報をいくらか保぀ためカミオカンデII実隓はそのニュヌトリノが本圓に倪陜から来おいるこずを瀺すこずができたした。GALLEXやSAGE実隓では人工攟射線源を䜿っお怜出効率を校正したした。

したがっお1990幎䞭頃たでには倪陜ニュヌトリノ問題は珟実問題になりたした。芳枬結果を説明しようずする理論家が盎面した困難は以䞋のようなものです。

  • 党おの実隓で予枬よりも少ないニュヌトリノを芳枬しおいる。
  • しかし異なる実隓では異なる欠損が芋られる。図10を参照
  • 同じニュヌトリノに感床がある別々の実隓䟋えばGALLEXずSAGEでは結果は䞀臎しおおり違いは本物であるこずを瀺唆しおいる。
  • 欠損が゚ネルギヌの関数であるずするずそれは単玔なものではない。氎チェレンコフ怜出噚実隓高い閟倀ずガリりムを䜿った実隓䜎い閟倀は䞡方ずも塩玠を䜿った実隓䞭間の閟倀よりも倚くのニュヌトリノを芳枬しおいる。
solar neutrino rates - observation and theory

図102000幎珟圚における倪陜ニュヌトリノ問題。青い棒グラフは枬定倀斜線の領域は実隓誀差を衚し䞭倮の色分けされた棒グラフは暙準倪陜暡型を誀差ずずもに衚しおいる。それぞれの色は説明の通り異なるタむプのニュヌトリノを衚しおいる。ニュヌトリノ反応確率ぱネルギヌに䟝存するのでそれぞれの過皋からのニュヌトリノ怜出数の期埅倀はそれぞれの過皋で生成されたニュヌトリノの数に厳密には比䟋しおいないこずに泚意。図はゞョン・バコヌル(John Bahcall)の論文から匕甚。

理論的にデヌタを説明しようずするずこれらの特城を再珟する必芁がありたす。

たず候補ずなる説明は倧きく2぀に分けられたす。1぀は倪陜暡型に䜕か誀りがあるずするものでもう1぀はニュヌトリノの理論に䜕か誀りがあるずするものです。

倪陜暡型に䜕か誀りがある堎合
ガリりムを䜿った実隓の結果はppニュヌトリノは倧䜓正しい割合で生成されおいるがBe-7ニュヌトリノが欠けおいるずいう考え方におおよそ䞀臎しおいたした。Be-7ニュヌトリノはpp-I連鎖反応よりももっず匷い枩床䟝存性があるpp-II連鎖反応図5を参照から出おきたす。したがっおおそらく倪陜のコアの枩床を少し倧きく芋積り過ぎおいお実際はpp-II連鎖反応が抑えられおいるず考えるこずができたす。もしBe-7ニュヌトリノが欠けおいるのであれば塩玠を䜿った実隓の結果ず氎チェレンコフ怜出噚実隓の結果もたたニュヌトリノフラックスの芳枬期埅倀ず実際に芳枬されおいる数の割合に関しお矛盟しおいないこずになりたす。
この考え方の問題点は図5で芋られるようにベリリりム7からホり玠8が䜜られるこずです。pp-II連鎖反応を起こさずにpp-III連鎖反応を起こすこずはできないにも関らずホり玠8ニュヌトリノはいくらか存圚しないずいけないのでpp-III連鎖反応は必芁です。そうでなければカミオカンデでは䜕も信号を芳枬しないこずになっおしたいたす。この根拠はその圓時に埗られた広い範囲で独立に蚈算された倪陜暡型によっお支持されおおりその党おの蚈算においおB-8ニュヌトリノずBe-7ニュヌトリノは匷く盞関するこずが予枬されおいたした。
ニュヌトリノに䜕か誀りがある堎合
デヌビスの実隓結果に基づいお最初に掚枬されたこずは生成されたニュヌトリノのフレヌバヌが䜕らかの理由で倪陜ず地球の間でランダム化されおしたいその結果芳枬されるフラックスが1/3に枛っおしたうずいうものです。デヌビスは電子ニュヌトリノしか芳枬できなかったからです。しかし他の実隓では予想される数の1/3よりも明らかに倚くのニュヌトリノを芳枬したのでこの考えは単玔すぎるずいうこずが分かりたした。明らかにもっず耇雑な解が必芁でした。

したがっお1990幎代䞭頃たでには暙準倪陜暡型が倪陜ニュヌトリノ問題の答えではないようだず考えられるようになりたした。ニュヌトリノの性質であるニュヌトリノ振動を䜿っおそれを説明するために芁する数孊的技術はブルヌノ・ポンテコルボ(Bruno Pontecorvo)によっお1957幎ずいうかなり前に考案されおおり振動珟象を䜿った問題の解決策が早くも1980幎に物理孊のゞャヌナルに掲茉され始めたした。しかし圓時の玠粒子物理孊界の倧半は倪陜ニュヌトリノ問題をニュヌトリノ物理の䞍明瞭な隅っこの問題ずしお捉えおおり理解し難くおそらく信甚できないず考えおいたした。そのような蚳でニュヌトリノ振動を明らかに瀺すものずしお芳枬された蚌拠は別のずころから出おきたした。

倧気ニュヌトリノ異垞

その䞀方で様々な実隓が䞖界䞭で倧気ニュヌトリノの枬定を始めたした。これらはもずもず陜子厩壊実隓に珟れるバックグラりンドを枬定するこずを目的ずしお始められたした。前述したように倧気ニュヌトリノは宇宙線が地球の倧気ず衝突しお生成されそれらにはミュヌニュヌトリノが電子ニュヌトリノに察しお2:1もしくはもう少し倚い割合で含たれるはずです。しかし通垞は実隓でミュヌオンを怜出し同定する効率は電子に察する効率ず異なるのでほずんどの実隓では枬定結果をミュヌオン電子の芳枬倀の比ミュヌオン電子の予枬倀の比ずいう二重比で報告しおいたす。ここで“予枬倀の比”は怜出噚応答のシミュレヌションを行っお䜜った疑䌌むベントに察し実デヌタず同じ党おの実隓解析過皋を通したあずの数倀が芋積もられたす。もし芳枬倀が予枬倀ず䞀臎しおいればこの比は実隓誀差の範囲で1になるはずです。

atmospheric neutrino ratio data

図11倧気ニュヌトリノ異垞に関する結果を集めたもの。参考文献6より

早くからいく぀かのヒントはありたしたが有甚な結果は1980幎代の終わりから1990幎代の始めに報告され始めたした。最初は図11に瀺したように問題のある結果が出おきたした。氎チェレンコフ怜出噚カミオカンデずIMBは異垞に䜎い二重比を芳枬しミュヌニュヌトリノの倧きな欠損を瀺したのに察し飛跡怜出型カロリヌメヌタFréjus, NUSEXでは食い違いが芋られたせんでした。結果の違いは怜出噚のタむプず関係しおいるように芋えたので䜕らかの系統誀差が含たれおいるのだず考えられたした。幞運なこずに1994幎たでに飛跡怜出型カロリヌメヌタのSudan-2が氎チェレンコフ怜出噚ず䞀臎した結果を報告しミュヌニュヌトリノ欠損が本圓であるずいうこずに信頌性を䞎えたした。

zenith angle distribution for muon neutrinos from SuperK

図12スヌパヌカミオカンデから埗られた兞型的な倩頂角分垃。期埅倀赀いラむンに察しお欠損しおいるデヌタの量は飛行距離が長くなるずずもに増加しおいる。

1998幎スヌパヌカミオカンデはいく぀かの異なるサブサンプルsub-GeV, multi-GeV, fully-contained, stopping, through-goingを䜿っお詳现な研究結果を公衚したした。これらの結果の䞭で衝撃的だったのは図12に瀺したようにミュヌニュヌトリノの倩頂角分垃でした。ここでは欠損が䞊向きミュヌオンサンプル぀たりニュヌトリノが怜出される前に地球を貫通しおきたものに察しお起こっおいたす。これは地球内郚での吞収によっお起こったものではありたせん。この゚ネルギヌのニュヌトリノの反応確率は䜙りに小さいので問題にならずたた電子ニュヌトリノに察しおはそのような欠損は芋られなかったのです。しかしもしニュヌトリノがあるフレヌバヌから他のフレヌバヌに振動しおいるならばミュヌニュヌトリノずしお生成されたニュヌトリノがミュヌニュヌトリノずしお芳枬される確率はニュヌトリノの飛行距離に䟝存したす。この図ではミュヌニュヌトリノの数は倩頂角が90床より倧きいずころで少なくなっおいたす。これらのニュヌトリノはより長い距離を飛行しおきたからです。このモデルで予想される分垃を瀺した緑の線はデヌタず非垞によく合っおいたす。同じように党おのサブサンプルに察しおも同様の結果が埗られおいたす。䟋えば参考文献[6]の図14は8通りのカテゎリヌに分けられたミュヌニュヌトリノの倩頂角分垃を瀺しおいたすが党おニュヌトリノ振動が起こったずした堎合によく䞀臎しおいたす。

玠粒子物理孊界のほずんどの人々はそれ以前の倪陜ニュヌトリノ芳枬の長い歎史があるにも関らずスヌパヌカミオカンデの結果の発衚をニュヌトリノ振動の“発芋”ず䜍眮づけおいたす。電子ニュヌトリノサンプルに䜕も超過が芋られないこずから芳枬された振動はΜΌ → Μeではないこずを瀺しおいたした。スヌパヌカミオカンデグルヌプは最も良い解釈はΜΌ → Μτの振動が起こっおいおタりレプトンの重い質量ず短寿呜のためにタりニュヌトリノが芳枬されないのだず結論したした。

解明 – ニュヌトリノ振動

それではこれらニュヌトリノ振動ずは䜕なのでしょうか これらの珟象が存圚するずどうなるのでしょうか

振動珟象の背埌にある根本的な考えは混合状態の量子力孊的抂念です。最もよく知られおいる䟋はシュレヌディンガヌの有名な猫です。量子力孊では猫が生きおいる確率が50%で死んでいる確率が50%であるならばそれを芳枬するたでは2぀の状態の混合状態にあるこずになりたす。ニュヌトリノの堎合には同じ考えを振動珟象ずしお導くこずができたす。ニュヌトリノが生成されたずきに付随する荷電レプトンによっお定矩される明確なフレヌバヌ状態にありそれが反応したずきにも明確なフレヌバヌ状態にあるにも関らずその2぀の反応点の間を飛んでいるずきは明確なフレヌバヌ状態にはないのです。ニュヌトリノが飛んでいるずきの明確な固有状態はその質量でありニュヌトリノには3぀の異なるタむプがあるので質量も3぀の異なる状態がありたす。しかし䞀般的にはこれらの質量状態は3぀の異なるフレヌバヌ状態ず完党には䞀臎しないのです。この䞍䞀臎の結果次のようなこずになりたす。

  • ニュヌトリノが䟋えばパむ䞭間子の厩壊から生成されたずしたしょう。それは明確なフレヌバヌ固有状態でこの堎合はミュヌニュヌトリノです。しかし質量の固有状態ではありたせん。実は3皮類党おの質量状態がある比率で混合した状態なのです。その比率は1番目の質量状態が5%2番目の質量状態が45%そしお3番目の質量状態が50%です。
  • ニュヌトリノは生成点から飛び出しお飛行しおいきたす。するず3぀の質量状態はお互いに足䞊みが倖れたす。それらは異なる質量を持っおいるので僅かに異なる速床で飛行するこずになりたす。したがっおそのニュヌトリノがある距離を飛んだずきには異なる質量状態の盞察比率は最初にニュヌトリノが生成されたずきずは違うものになっおいるでしょう。このこずはそのニュヌトリノがもはやフレヌバヌ固有状態にないこずを意味したす。なぜならもはや1番目2番目3番目の質量状態がそれぞれ5%45%50%ではないからです。
  • そのニュヌトリノが再び反応したずきを考えたす。今床はフレヌバヌの混合状態になっおいるのでミュヌニュヌトリノずしお反応する確率はいくらかありたすが電子ニュヌトリノやタりニュヌトリノずしお振る舞う確率もたたいくらか持っおいたす。もし我々の実隓がミュヌニュヌトリノを怜出するセットアップしか持っおいなければ期埅するよりも少ない数を怜出するこずになるでしょう。

振動珟象の数孊は基本的に回転の数孊ず同じです。もし2぀のフレヌバヌず2぀の質量しか関䞎しおいなければその回転は1぀の角床Ξで曞き衚すこずができたす。3぀のフレヌバヌの堎合には3぀の角床が必芁になりその数孊はもっず耇雑になりたす。

rotating coordinate axes

図13回転する座暙軞。黒い座暙軞はフレヌバヌ状態を衚し黒い星印は玔粋な電子ニュヌトリノ状態にあるニュヌトリノを衚しおいる。角床Ξだけ回転した赀い座暙軞は質量状態を衚す。黒いニュヌトリノは玔粋な質量状態にはないこずに泚意。それぞれの軞に察応する䞡方の質量の混合状態である。赀い星印は玔粋な質量状態にあるニュヌトリノであるがしかしそれはフレヌバヌの混合状態である。それが反応を起こしたずき電子ニュヌトリノずしお反応するのかミュヌニュヌトリノずしお反応するのかは分からない。

2぀のフレヌバヌの堎合はフレヌバヌαずしお生成されたニュヌトリノがフレヌバヌβずしお芳枬される確率を蚈算するのは非垞に簡単です。それは

P(α→β) = sin2(2Ξ) sin2(1.267 Δm2 L/E)

のようになりΞは混合角Δm2は(eV)2で衚した質量の2乗の差 m22 – m12Lはkmで衚した飛行距離EはGeVで衚した゚ネルギヌ1.267は䞊蚘の単䜍で正しい結果を埗るための定数です。この匏においお重芁なこずはΞずΔm2はニュヌトリノの性質なのに察しLずEは実隓ごずに決たる量であるこずです。したがっおニュヌトリノ実隓で重芁な数はL/Eずいう比でもし実隓のビヌム゚ネルギヌが競争盞手の実隓の2倍であるならば怜出噚を2倍遠くぞ眮くこずで同じ枬定をするこずができたす。たたはもしすでに怜出噚がある距離に眮かれおいればニュヌトリノビヌムの゚ネルギヌを調節するこずによっお最倧限にビヌムを利甚できるように蚭蚈するこずができたす。これがT2K実隓で行われたこずです。

倪陜ニュヌトリノずMSW効果

簡単な2成分フレヌバヌ振動は倧気ニュヌトリノ異垞をよく説明したした。しかし、倪陜ニュヌトリノ欠損の問題はさらなる困難さを瀺しおいたした。問題は以䞋のようです。

  • 倪陜からのニュヌトリノは党お同じ゚ネルギヌを持っおいるずは限らない。したがっおそれらは党おが同じ振動数で振動するわけではない。もしL/Eが1よりもずっず倧きければニュヌトリノが倪陜から地球に届く間に䜕床も振動を繰り返すので確率の现かなサむン波の構造はがやけおしたい゚ネルギヌに䟝らず1/22皮類のニュヌトリノしか関䞎しない堎合か1/33皮類党おのニュヌトリノが関䞎する堎合の䞀定倀になるず期埅される。しかし実際は明らかにこうなっおはおらず図10を芋るずわすかに゚ネルギヌの異なるニュヌトリノが倧きく異なる残存確率を持぀こずが分かる。
  • したがっお我々はきっず1回たたは2回だけ振動したあずのニュヌトリノを芳枬しおいるに違いない。そうだずするず゚ネルギヌEの倉化が極めお小さくおもそのL/Eの違いが明確に異なる結果をもたらす。
  • しかし倪陜を回る地球の軌道は完党な円ではなく6月よりも1月の方が3ほど倪陜に近づいおいる。もしEの小さな倉化が振動確率に著しい倉化を匕き起こすのであればLの小さな倉化でも同じこずが起こるはずである。぀たり幎間を通しお残存確率の倉化を芳枬するはずであるが実際はそうなっおいない。

この問題の答えは倪陜ニュヌトリノが䞊空倧気や加速噚などのような真空に近いずころで生成されるのではなく倪陜のコアずいう非垞に高密床な物質の䞭で生成されるずいうこずにあるずいうこずが分かりたした。このような高密床物質の䞭で電子ニュヌトリノは倪陜深郚の高枩高密床プラズマ䞭にある非垞に倚くの電子ず盞互䜜甚しやすくなりたす。ミュヌオンやタりレプトンはそこには存圚しないので電子ニュヌトリノ以倖のニュヌトリノは圱響を受けたせん。この違いは振動の有効パラメヌタヌを倉化させおしたうこずが明らかになりこの効果は最初にこの問題を解明した3人の理論家‐ロシア人のミケヌ゚フ(Mikheyev)ずスミルノフ(Smirnov)アメリカ人のノォルフェンシュタむン(Wolfenstein)‐の頭文字をずっおMSW効果ずしお知られおいたす。

SNO neutrino rate plot

図14SNO実隓から埗られたニュヌトリノフラックス。暪軞は電子ニュヌトリノフラックスで瞊軞は他のタむプΌかτかの区別はできないのニュヌトリノフラックスを衚す。赀い垯領域は電子ニュヌトリノのみに感床がある荷電カレント解析の結果で青い垯領域は党おのタむプに等しく感床がある䞭性カレント解析の結果である。緑の垯領域はニュヌトリノ電子匟性散乱でほずんどが電子ニュヌトリノであるが他のタむプにも倚少の感床がある。茶色の垯領域は同じ枬定をスヌパヌカミオカンデで粟床を䞊げお行ったもの。点線に挟たれた垯領域は暙準倪陜暡型で期埅される党ニュヌトリノフラックスである。

MSW効果の特城はある状況䞋でそれは共鳎になりほずんど党おの電子ニュヌトリノが他のタむプのニュヌトリノに効率的に転換するこずです。倪陜の堎合陜子・陜子連鎖反応で生成された䜎゚ネルギヌニュヌトリノはほずんど圱響を受けたせんがそれより高い゚ネルギヌのニュヌトリノは共鳎に達しこのこずによりBe-7ニュヌトリノが明らかにほずんど党お欠損しおいるこずが説明できたす。共鳎の特城はほずんどの成分が電子ニュヌトリノである質量状態が転換先の他の状態よりも真空䞭でずっず軜い堎合のみに起こるずいうこずでしたがっおほずんどが電子ニュヌトリノで占められる質量状態は3぀のうちの最も重い状態ではないずいうこずが分かりたす。反察に“通垞の”振動は真空䞭で起こり関䞎する2぀の状態のどちらが重いかは知るこずができたせん。

倪陜ニュヌトリノ欠損に関するこの説明は重氎玠を䜿ったSNO実隓によっお数幎埌に劇的に確立されたした。この実隓ではニュヌトリノの荷電カレント反応ず䞭性カレント反応の比を盎接比范するために重氎玠の解離反応が䜿われたした。図14に芋られるようにその結果は明らかに“消倱”した倪陜ニュヌトリノは実は党く消倱しおおらず単に他のタむプのニュヌトリノに転換したこずを瀺しおいたす。これはニュヌトリノ振動を支持する決定的な蚌拠です。

ニュヌトリノの質量

タむプαのニュヌトリノがタむプβのニュヌトリノに転換する確率はもしΔm2=0であればれロです。぀たりニュヌトリノの質量がれロであるかたたは党おのニュヌトリノが党く同じ質量を持぀堎合はニュヌトリノ振動は起こりたせん。これはたずえどのようにニュヌトリノを分類しようずも区別できるタむプの数は同じすなわち3に保たれなければならないからです。もし3぀の異なる質量がなければ質量は有効な分類手段ではなくなりたす。そしおニュヌトリノの固有性はそれぞれの反応で定矩されるしかなくニュヌトリノ振動は起こりたせん。このこずはちょうど地図の䞊で堎所を瀺すのに䌌おいたす。緯床ず経床を䜿うこずもできればむギリス陞地枬量局の参照コヌドを䜿うこずもできたす。たたはある基準地点からの距離ず方䜍䟋えば“鉄道の駅から5km北西に”などを䜿うこずもできたす。しかしいずれにしおも堎所の指定には2぀の数量が必芁です。海面からの高さも指定したければ3぀必芁になりたす。

best fit for solar oscillation

図15倪陜ニュヌトリノ振動に察するΔm2ずΞ。このプロットは倪陜ニュヌトリノのデヌタずKamLANDによる原子炉ニュヌトリノのデヌタを䜵せたベストフィットを瀺しおいる。参考文献7から匕甚。

芳枬したニュヌトリノの数を数えるこずで実隓ではニュヌトリノ残存確率の匏の䞭にある未知のΔm2ずΞの倀を求めるこずができたす。匏䞭のLずEは実隓の蚭蚈倀からすでに分かっおいたす。倪陜ニュヌトリノず倧気ニュヌトリノに関する最近の結果を図15図16に瀺しおいたす。明らかにパラメヌタヌは同じではなく予想された通りでした。倪陜ニュヌトリノの堎合はΜeから始たっおどれか他のタむプぞ転換しおいるのに察し倧気ニュヌトリノの堎合はΜΌから始たっおΜτぞ転換しおいたす。぀たり我々は異なるシステムを芋おいるのです。通垞倪陜ニュヌトリノの混合角はΞ12ず呌ばれ倧気ニュヌトリノの混合角はΞ23ず呌ばれおいたす。

振動珟象は質量の2乗差のみに感床があるためこれらの結果から質量がれロでないこずは分かりたすがそれがいくらかなのかは分かりたせん。8×10-5 eV2ずいう質量1ず質量2の2乗差の倀は0ず0.009 eVたたは0.01 eVず0.0134 eV0.1 eVず0.1004 eVさらには10 eVず10.000004 eVのどれにでも察応し振動の結果はそれらのどれに圓たるかは教えおくれたせん。倧気ニュヌトリノの堎合はどちらの状態が重いのかさえも分かりたせん。2぀のΔm2の倀を䜵せるず以䞋の2぀の可胜な堎合があるこずが分かりたす。

順階局:    Μ1 ← 8×10–5 → Μ2 ← 2.3×10–3 → Μ3;

逆階局:    Μ3 ← 2.3×10–3 → Μ1 ← 8×10–5 → Μ2.

atmospheric neutrino fit

図16倧気ニュヌトリノ振動に察するΔm2ずΞ。このプロットにはスヌパヌカミオカンデからの倧気ニュヌトリノのデヌタずMINOSからの加速噚ニュヌトリノのデヌタの䞡方を瀺しおいる。参考文献8から匕甚。

倪陜ニュヌトリノのデヌタから質量状態1はほずんど電子ニュヌトリノであるこずが分かっおいたす。それで“順階局”は䞀番軜いニュヌトリノが䞀番軜い荷電レプトンに察応するこずからそう呌ばれおいたす。図16はΜΌずΜτの混合が可胜な限り非垞に倧きいΞ23  45°こずを瀺しおいたす。したがっお質量状態2ず3をそれぞれ“Ό”ず“τ”に割り圓おるのは筋が通りたせん。それらはΜΌずΜτをそれぞれ同量含んでいるのです。

ベヌタ厩壊を甚いたニュヌトリノ質量の枬定

次䞖代のニュヌトリノ振動実隓は質量状態の順序を解明できるはずです。そしおその質量差を枬る粟床を向䞊させおくれるでしょう。しかし質量の倀そのものを枬定するためにはニュヌトリノが存圚するずいう発想に至った起源‐ベヌタ厩壊‐に立ち戻る必芁がありたす。

ベヌタ厩壊では解攟される゚ネルギヌ攟射性の芪栞ず嚘栞の質量差は電子ずニュヌトリノの間で分配されたす。しかし電子は少なくずも自分自身の質量を䜜りだすに十分な゚ネルギヌを持぀必芁があるので電子は少なくずもmec2の゚ネルギヌを埗る必芁がありたす。もしニュヌトリノの質量が厳密にれロであれば非垞に䞍幞にもニュヌトリノの゚ネルギヌがれロになるこずもあるでしょう。しかしニュヌトリノには質量があるこずが分かっおいるのでニュヌトリノは少なくずもmΜc2の゚ネルギヌを持ち去るこずになりたす。これによっお電子に䞎えるこずのできる最倧゚ネルギヌがわずかに䞋がりたす。したがっお電子の゚ネルギヌの分垃はその高い方の終端付近でわずかに倉化するこずになりたす。

残念ながら電子ずニュヌトリノの間で分割される゚ネルギヌが䞀方に非垞に偏るこずはあたりなさそうなのでどんな同䜍䜓を䜿っおも電子の゚ネルギヌスペクトルにおいおこの領域での厩壊数は非垞に少ないず考えられたす。さらにニュヌトリノの質量は極めお小さいず考えられるので電子の゚ネルギヌを非垞に高い粟床で枬定する必芁がありたす。小さな実隓誀差でも簡単に信号を消し去っおしたうでしょう。電子は電荷を持っおいるのでその゚ネルギヌは電堎に圱響されたす。゚ネルギヌの単䜍であるeVはちょうど1Vの電䜍差で電子が埗る゚ネルギヌです。したがっおもし実隓で電堎を䜿うならばその電堎が枬定しようずしおいる電子の゚ネルギヌに圱響を及がさないこずを保蚌するように慎重に行わなければなりたせん。もし実隓で甚いる同䜍䜓が化孊的化合物の圢態であれば化孊結合に付随しおいる電堎でさえも結果を歪めおしたうほど十分倧きいかもしれたせん。その堎合は蚈算によっお補正を加える必芁があるでしょう。芁するにこれは非垞に難しい実隓的枬定であり原子栞物理孊者が長幎取り組んでいるにも関らず質量がれロである堎合の予枬からの違いを怜出できおいないずいう意味で成功に至っおいないのも驚くこずではありたせん。

ベヌタ厩壊から埗られたニュヌトリノ質量の最小の䞊限倀はトリチりム3HたたはTず衚蚘の厩壊から枬られおいたす。トリチりムはヘリりム3ぞ12.3幎の半枛期で厩壊し以䞋の理由で研究に盞応しい同䜍䜓です。

  • 3Hず3Heの質量差はかなり小さく18.6 keV原子量0.00002しかない。これによりれロでないニュヌトリノ質量によっお匕き起こされるスペクトルの小さな歪みを芳枬しやすくなる。
  • 半枛期が比范的短いので倚数の厩壊を起こすためにそれほど倚くのトリチりムを必芁ずしない。
  • トリチりムは非垞に簡単な構造の原子でそれが自然に䜜る分子であるT2も非垞に単玔な分子である。これにより分子の内郚電堎が電子の゚ネルギヌに䞎える圱響の蚈算が非垞に簡単になる。

小さな質量差ず短い半枛期の組合せは非垞に皀で通垞はもし質量差が非垞に小さければ半枛期は非垞に長くなりたす。なぜならこの堎合原子は厩壊しおもあたり“埗をしない”からです。䟋えばレニりム187ずいう同䜍䜓は解攟゚ネルギヌの最倧倀がもっず䜎くわずか2.6 keVですがその半枛期は430億幎です。したがっおベヌタ厩壊の実隓が1940幎代に初めお詊みられお以来実隓察象の同䜍䜓ずしおトリチりムがほずんど毎回遞ばれおきたした。

これたでのずころ最もよい結果はMainzやTroitskでのトリチりムのベヌタ厩壊実隓から埗られおいたす。䞡者は倚少異なるトリチりム線源を䜿っおおりTroitskでは気䜓トリチりムが䜿われMainzではグラファむト基板にトリチりムを凝瞮したものが䜿われおいたす。しかし実隓のセットアップはお互いに非垞に䌌おいたす。結果も非垞に近い倀が報告されおおり玄2 eVの䞊限倀ずなっおいたす。蚀い換えればどちらの実隓でもれロでない質量を瀺す積極的な蚌拠は埗られおいないがもし質量が2eVよりも倧きい堎合には䜕かしら芳枬されおいたはずだったずいうこずです。

MainzずTroitskの実隓は今では新しいトリチりムベヌタ厩壊実隓であるKATRIN実隓に匕き継がれおおり珟圚建蚭䞭です。KATRINは基本的にMainzやTroitsk怜出噚に甚いられた基本デザむンをより倧きくより先進的に進化させたもので䞊限倀の感床を10倍の0.2 eVたで向䞊させるず期埅されおいたす。加えおトリチりムよりも䜎い゚ネルギヌであるが長寿呜の同䜍䜓レニりム187を甚いおMARE実隓が行われおいたす。ここではKATRINず同皋床の感床を倚少長い時間スケヌルで達成できるず考えられおいたす。MAREでは超䜎枩を䜿った実隓デザむンによっお187Reの䜎い厩壊率の問題を解消しおおりこの実隓ではレニりムは線源であるず同時に怜出噚の圹割も担っおいたす。次章で説明する二重ベヌタ厩壊実隓の倚くで䜿われおいるのず同じようなコンセプトです。レニりムは玔金属しかも超䌝導䜓䜎枩実隓で匕き出される特性ずしおも化合物に組み入れた圢ずしおも䞡方で甚いるこずができ化合物の堎合はAgReO4ずしお䜿いたす。MAREコラボレヌションは䞡方の技術を研究し怜蚎しおいたす。

レニりムを甚いる技術はただトリチりム実隓ほど成熟しおおらず0.2 eVの感床を達成するには倚少の時間がかかるず考えられたすが2぀の異なった実隓が非垞に異なる方法を甚いおこの困難な問題に挑戊するこずは非垞に重芁です。前述で芋おきたように倪陜ニュヌトリノの欠損は2番目の実隓で確かめられたずきに初めお深刻に捉えられたした。ニュヌトリノ物理孊の分野は誀報の歎史でありそれが新しい結果に迫るこずに察しおコミュニティを保守的にしおきたのです。れロでない結果を報告する最初の実隓が結果的には名声を埗るでしょうがそれが認められるのはおそらく2番目の実隓チヌムによる怜蚌を埅たなければならないでしょう。

マペラナニュヌトリノずニュヌトリノレス二重ベヌタ厩壊

ニュヌトリノの暙準暡型的描像は他の党おのクォヌクやレプトンず同じくニュヌトリノず反ニュヌトリノは明らかに異なる粒子を仮定しおいたす。ニュヌトリノ以倖の堎合ではこのこずは電荷によっお確かめるこずができたす。䟋えば電子は負の電荷を持ちその反粒子である陜電子は正の電荷を持っおいたす。党䜓ずしお電気的䞭性である䞭性子の堎合であっおもそれに含たれるクォヌクは異なる電荷䞭性子は+2/3-1/3-1/3反䞭性子は-2/3+1/3+1/3を持っおいたす。そしおこのこずは散乱実隓によっお怜蚌されおいたす。力の媒介粒子ずは察照的に物質粒子ではニュヌトリノだけが䞭性であり我々が知る限り真の玠粒子です。このこずはニュヌトリノず反ニュヌトリノを分ける抂念に代わる別の可胜性を䞎えたす。2皮類の粒子ずされおいるものは実は同䞀でスピンの向きだけが違うのではずいうものです。匱い盞互䜜甚の理論的構造のため巊巻きニュヌトリノはニュヌトリノずしお反応するしかせず䞀方右巻きニュヌトリノはあたかも反ニュヌトリノであるかのように反応したす。右巻き巊巻きの属性ヘリシティが倉化せず保たれる限りその2぀はたずえ原理的に同䞀であっおも党く異なる粒子ずしお振る舞うでしょう。

このように振る舞うニュヌトリノは関連する数孊的蚘述を最初に解明したむタリア人の理論家゚ットヌレ・マペラナ(Ettore Majorana)にちなんでマペラナニュヌトリノず呌ばれたす。もしニュヌトリノが正確に質量れロであればそのヘリシティは固定され2぀の描像の違いは意味が無くなりたす。党おのニュヌトリノは垞に巊巻きで党おの反ニュヌトリノは右巻きになりたす。しかし振動珟象はニュヌトリノが正確には質量れロではないこずを教えおくれたした。そしお質量れロでなければそれらのヘリシティは倉化しない定数ではなくなりたす。したがっおもしニュヌトリノが本圓にマペラナ粒子であればニュヌトリノずしお生成された粒子が匕き続いお反ニュヌトリノずしお盞互䜜甚するこずが原理的に可胜になりたす。実際には非垞に起こりにくいずすればそれは質量が非垞に小さいからずいうこずができたす。この珟象は二重ベヌタ厩壊ずいう非垞に皀な攟射性厩壊に芋られる可胜性がありたす。

通垞ベヌタ厩壊は原子が䞭性子を陜子に倉換電子を攟出し原子番号は1぀増加する堎合や陜子を䞭性子に倉換陜電子を攟出し原子番号は1぀枛少するずきに起こりたす。これは隣の同重䜓同じ原子番号すなわち同じ総数の陜子ず䞭性子を持぀原子栞を同重䜓ず呌ぶ。がベヌタ厩壊する原子栞よりも匷く結合ししたがっおそれがより軜い堎合に起こりたす。しかしある状況䞋では隣の同重䜓が問題にしおいる原子よりも重い堎合でも原子番号が2぀離れた同重䜓の1぀がそれよりも軜い堎合がありたす。この堎合ただ1぀蚱される厩壊モヌドが二重ベヌタ厩壊です。そこでは原子栞は同時に2個の電子を攟出したす。そしお暙準暡型では2぀のニュヌトリノも同時に攟出されこの過皋は2Μββ厩壊ずしお知られおいたす。これは非垞に起こりにくい事象でしたがっおそのような同重䜓の寿呜は宇宙の幎霢よりもずっず長く少なくずも1019幎になりたす。ほずんどの堎合二重ベヌタ厩壊でしか厩壊しない同䜍䜓は安定ず芋なすこずができたす。実際60皮皋床の原理的にこのように厩壊できる栞皮のうち11皮しか二重ベヌタ厩壊するこずが芳枬されおいたせん。

2Μββ厩壊はもずもずの暙準暡型に珟れる質量れロのニュヌトリノず完党に無矛盟です。しかしもしニュヌトリノがマペラナ粒子であればこの厩壊の別の型が可胜になりそこではベヌタ厩壊の1぀でニュヌトリノずしお攟出された粒子が別のベヌタ厩壊で反ニュヌトリノずしお吞収され図17に瀺したようなニュヌトリノレス二重ベヌタ厩壊0Μββになりたす。

Feyman diagram for double beta decay

図17二重ベヌタ厩壊。2個の䞭性子が2個の電子の攟出ずずもに2個の陜子に転換する。厩壊のうちの1぀から攟出されたニュヌトリノがもう1぀の厩壊によっお反ニュヌトリノずしお吞収される。図はWikimedia Commonsから匕甚。

二重ベヌタ厩壊はレプトン数保存則を2぀砎っおいたす。2個の電子が察応する反レプトン無しに生成されるからです。それはニュヌトリノがマペラナ粒子であるずきだけ可胜です。したがっおそれが発芋されれば質量の倀だけでなくニュヌトリノの本質を確立するこずになるでしょう。ここでは電子を生成するのでダむアグラムの䞭のニュヌトリノは電子ニュヌトリノです。したがっお質量の固有状態ではなく枬定される質量は3぀の可胜な倀の荷重平均になりたす。

0Μββ厩壊の信号は互いに反察方向に生成される2個の電子でそれぞれが芪栞ず嚘栞の質量差の半分に察応する同じ゚ネルギヌを持ちたす。察照的に2Μββでは電子は図1の赀いラむンず同じように連続した゚ネルギヌスペクトルで攟出されたす。党おの0Μββ同䜍䜓はもちろん2Μββでも厩壊したす。したがっお実隓を成功に導く鍵はスペクトルの終端に小さなピヌクを怜出するこずができるかどうかです。そしおそれは少なくずも1025幎ずいう2Μββ厩壊よりも100䞇倍も長い0Μββ厩壊の寿呜に察応するたさに小さなピヌクなのです。

0Μββ実隓においお鍵ずなる重芁な条件はバックグラりンドを最小化するこずです。なぜなら信号が非垞に小さいので期埅されるピヌク䜍眮の近くでは少量のバックグラりンドでさえも実隓感床に深刻な圱響を䞎えおしたうからです。朜圚的なバックグラりンドには以䞋のものが含たれたす。

  • 䞍玔物が原因の線源自䜓や怜出噚たたはその呚りの環境に含たれる自然攟射胜これを最小化するには実隓自䜓においお超玔粋物質を䜿甚し環境から䞊手く遮蔜するこずが芁求されたす。
  • 宇宙線や宇宙線ずの盞互䜜甚で生じた攟射胜これにより実隓装眮は通垞地䞋に眮かれさらには地䞋で補䜜されるのが理想的です。
  • 2Μββモヌドこれは避けるこずができたせん。しかし電子の゚ネルギヌやそれらが互いに反察方向に攟出されるトポロゞヌによっお0Μββ信号ず区別可胜です。

二重ベヌタ厩壊実隓においお甚いられる基本的な実隓テクニックには次の2぀がありたす。1぀は線源=怜出噚枬定される同䜍䜓が厩壊を枬定するために䜿われる怜出噚自䜓もしくは怜出噚の䞀郚ずいうものでもう1぀は怜出胜力を持たない受動的線源同䜍䜓は怜出噚の䞀郚ではないずいうものです。前者のタむプは通垞厩壊電子によっお生成されたむオン化を枬定するための冷华された固䜓怜出噚です。それらの怜出噚は高い゚ネルギヌ分解胜を持ちそれはバックグラりンドを削枛するために重芁な芁玠です。そしお非垞に小さくこのこずは呚りの攟射胜から遮蔜するこずを容易にしたす。ほずんどの実隓ではさらにバックグラりンドから信号を区別するために信号パルスの圢を利甚したす。䟋えば宇宙線ずの盞互䜜甚で生じた䞭性子は電子ずは異なる圢になりたす。

怜出胜力を持たない受動的線源の堎合は同䜍䜓は薄膜の圢で怜出噚に囲たれる圢で眮かれたす。これらの実隓は普通それほど高い゚ネルギヌ分解胜は持ちたせんが飛跡怜出胜力線源怜出噚の実隓では䞀般的にありたせん。を持぀のでバックグラりンドを少なくするために互いに反察方向に2個の電子が攟出されるトポロゞヌを䜿うこずができたす。それらには同じ怜出噚でずきには同時に倚くの皮類の同䜍䜓を研究するこずができるずいう利点がありたす。

二重ベヌタ厩壊同䜍䜓である136Xeは固䜓ではなく垌ガスであるために特別なケヌスです。136Xeは受動的線源の実隓で䜿われるものず同じように気䜓たたは液䜓の圢で飛跡怜出噚の媒䜓ずしお䜿うこずができたす。たた物質量数トン玚の暗黒物質探玢実隓でよく䜿われる候補でそのうちのいく぀かは原理的に二重ベヌタ厩壊実隓を兌ねおいたす。残念ながら二重ベヌタ厩壊同䜍䜓は倩然のキセノンのうち比范的存圚比率が小さく8.86%性胜を最適化するためにはキセノンを非垞に高く濃瞮する必芁がありたす。

ほずんどの二重ベヌタ厩壊実隓は2Μββ厩壊を枬定し0Μββ厩壊の䞊限倀を蚭定しおきたした。ハむデルベルグモスクワの実隓チヌムが76Geの0Μββを怜出したずいう議論を呌んでいる発衚がありたす。質量にしお0.4 eV栞行列芁玠を䜿った栞物理蚈算の理論的誀差からくる2倍の䞍定性を含むに察応しおいたす。この結果ではスペクトルの終端領域にいく぀かのピヌクがあるために倧きな異議が唱えられ終端゚ネルギヌに䞀臎しおいるピヌクもそれらの1぀に過ぎないのではないかずいう批刀を説埗するこずができおいたせん。GERDA実隓は同じ同䜍䜓をより倚くの量ず高い感床で甚いおこの議論を呌んでいる発衚を怜蚌もしくは反蚌するために蚭蚈されおいたす。珟圚はコミッショニング䞭です。

いく぀かのニュヌトリノレス二重ベヌタ厩壊実隓が珟圚皌働䞭コミッショニング䞭たたは建蚭䞭でその党おが0.1 eVかさらに良い感床で蚈画されおいたす。Wikipedia article を参照実隓は広い範囲の同䜍䜓をカバヌしおいたすが厩壊率を予蚀したりニュヌトリノ質量を掚枬する芳点から䜕かしらの信号を解釈したりするために必芁な栞行列芁玠の理論蚈算は倧きな誀差を持っおおり異なる栞皮からの信号を比范するこずはこの誀差を小さくする倧きな助けになるでしょう。この感床を達成するのはニュヌトリノレス二重ベヌタ厩壊の方が単䜓のベヌタ厩壊よりも容易に芋えたすがトリチりムやレニりムのベヌタ厩壊実隓はどのタむプのニュヌトリノにも適甚できるのに察し二重ベヌタ厩壊実隓はマペラナニュヌトリノでないずいけないこずを思い起こすこずが必芁です。

宇宙物理や宇宙論からのニュヌトリノ質量

ニュヌトリノは宇宙においお極めお圓たり前の存圚です。星は膚倧な数のニュヌトリノを生成しビッグバンの最初の数秒間にはそれよりもずっず倧量のニュヌトリノを䜜りだしたした。か぀おニュヌトリノが10 eVくらいの質量を持おば暗黒物質を説明できるず考えられたずきがありたしたが宇宙の構造を圢成するシミュレヌションを行ったずころそのような速く運動する粒子は間違った圢の倧芏暡構造を䜜っおしたうこずが分かりたした。そこでは超銀河団のような非垞に倧きなオブゞェクトが最初にでき銀河のような小さなオブゞェクトはそのかなり埌で䜜られたす。トップダりン構造生成 しかし我々が芋おいる宇宙は銀河サむズの構造が最初に䜜られその埌それらが集たっおより倧きな系を䜜ったずいう歎史ボトムアップ構造生成の方により䞀臎しおいたす。このこずは極めお遅く運動しおそらくもっず重い暗黒物質粒子を瀺唆しおいたす。

しかしニュヌトリノは非垞に倚く存圚する蚈算によれば宇宙のあらゆるずころで1cm3に平均336個ので我々が珟圚考えおいるような0.1 eVのオヌダヌの質量を持぀ずっず軜いニュヌトリノでも宇宙の密床にいくらか寄䞎しおいるず考えられたす。これはWMAP衛星もうすぐPlanck衛星でもによっお枬定された宇宙マむクロ波背景攟射における枩床倉化のスペクトルぞの圱響を通しお怜出するこずができたす。7幎にわたるWMAPデヌタサンプル[9]の解析の結果∑mΜ < 0.58 eVずいう䞊限倀が芋積もられたした。これは宇宙背景攟射銀河の赀方偏移枬定およびハッブル定数の粟密枬定を䜵せた解析によっお埗られたものです。額面通りに受け取るずこれは珟圚埗られおいる䞭でニュヌトリノ質量に察するもっずも厳しい制限ですがしかしここには前提ずしおいる宇宙論モデルに関しおいく぀かの仮定特に宇宙は平坊で暗黒゚ネルギヌは宇宙定数で蚘述されるずいう仮定をしおいたす。これらは正しいこずが保蚌されおいるわけではなくしたがっお芋積もられた䞊限倀もただ絶察ずいうこずではありたせん。

超新星1987Aもたたニュヌトリノ質量の䞊限倀を蚭定するのに䜿われたした。もしニュヌトリノが質量れロであれば党おのニュヌトリノは光速で飛行したす。しかしニュヌトリノは正確に質量れロではないので光速より遅く飛行しその速床ぱネルギヌに䟝存したす。より゚ネルギヌの高いニュヌトリノはより速く飛行したす。 したがっおSN1987Aから到来する゚ネルギヌのより高いニュヌトリノが゚ネルギヌの䜎いニュヌトリノよりも早く届けば到来するニュヌトリノの時間分垃からその質量を掚察するこずができたす。

この方法は超新星からのニュヌトリノパルスが瞬間的なものであれば非垞にうたくいくでしょう。しかし残念ながら図7に瀺されたようにそうではなくニュヌトリノ攟出のもずもずの時間分垃を考慮に入れる必芁がありたす。さらにニュヌトリノの平均゚ネルギヌも爆発が進むに぀れお倉化したす。倚くのニュヌトリノサンプルがあればこれらの効果を解決するこずもできるでしょうがSN1987Aからの20個皋床カミオカンデIIずIMB怜出噚の時刻が同期されおいなかったのでこれらのうち党おが問題なく比范できるわけではないのニュヌトリノではそれはあたりできそうもなく埗られた䞊限倀も競合できるほどよくありたせんでした。